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経営者保証を外す方法|ガイドライン対応から銀行交渉の手順まで

公開: 2026-04-28

経営者保証は事業失敗時に個人財産が差し押さえられるリスクを負う仕組みだ。2013年施行の「経営者保証に関するガイドライン」で解除への道が開かれたが、実際の交渉には3要件を満たす準備が必要になる。

ポイント

この記事のポイント

経営者保証なし新規融資の割合(2023年度)

約62%(政府系金融機関)

出典: 金融庁「経営者保証に関するガイドライン」活用実績(2023年度)

ガイドライン施行・改訂年

2014年2月施行・2023年4月改訂強化

出典: 中小企業庁・金融庁「経営者保証に関するガイドライン」

保証解除の3要件

資産分離・情報透明性・財務健全性

出典: 経営者保証に関するガイドライン(2023年改訂版)

経営者保証ガイドラインとは何か:解除に必要な3要件を理解する

「経営者保証に関するガイドライン」(2013年施行・2023年改訂)は、経営者が個人保証なしで融資を受けられるよう定めた行動規範だ。保証解除の3要件は①法人と個人の資産分離(会社と個人の財布が明確に分かれている)②財務情報の透明性(定期的な決算書・月次報告)③財務基盤の健全性(過大な債務がなく収益力がある)だ。3要件を満たす場合、金融機関は保証解除または保証なし融資に応じるよう求められている。2023年の改訂では銀行側が保証を求める場合の説明義務が強化され、経営者側の交渉力が高まった。

経営者保証を解除するための具体的な交渉ステップ

保証解除の交渉は以下の手順で進める。①財務整理:会社と個人の口座・借入を完全に分離し、役員報酬の適正化(会社から個人への不当な資産移転がない状態)を確認する。②財務情報の整備:過去2〜3期分の決算書・試算表・キャッシュフロー計算書を整備し月次での提供体制を整える。③交渉タイミング:融資の更新・借り換え時が最もスムーズに交渉できる場面だ。④段階的解除:既存の保証付き融資を保証なし融資に借換える提案を行い、ガイドライン上の3要件を満たしている根拠を書面で示すことが有効だ。

解除が難しいケースと中小企業活性化協議会の活用

財務状況が厳しい(赤字・過大債務)、法人と個人の資産分離が不十分、担保設定物件に個人名義の不動産が含まれるケースでは保証解除の交渉が困難になることが多い。こうした場合は中小企業活性化協議会(旧・中小企業再生支援協議会)等の第三者機関を活用して、保証解除を含む経営改善計画を策定することが有効だ。日本政策金融公庫は新規融資の際に経営者保証を不要とする取り組みを積極的に進めており、まずJFCへの借換提案を検討することも一つの手段になる。

FAQ

よくある質問

Q既存の融資の個人保証を途中で外してもらうことはできますか?
A

既存融資の保証解除は融資更新・借換のタイミングで交渉するのが現実的だ。3要件を満たす財務実績を示した上で書面で解除を申入れることが交渉の出発点になり、一方的な解除要求は受け入れられにくい。

Q経営者保証を解除すると融資金利が上がりますか?
A

保証解除により金融機関のリスクが上がるため、金利上昇(0.1〜0.5%程度)を求められることがある。ただし個人財産の保全リスクと比較すると、多くの経営者にとって金利上昇は許容範囲と判断されることが多い。

Q代表取締役から退任すれば個人保証は自動的に解除されますか?
A

退任だけでは自動解除されない。金融機関に書面で解除申請を行い、後任の代表者が保証人を引き継ぐか保証なし融資への切り替えを交渉する必要がある。退任前後の対応を怠ると保証義務が残り続けるリスクがある。

Q創業融資で経営者保証なしで借りることは現実的ですか?
A

日本政策金融公庫の「新創業融資制度」は無担保・無保証人が原則だ。民間銀行でも2023年以降、創業融資での保証不要化を推進する動きが進んでいる。まず保証なしでの融資可否を確認してから申込むことを推奨する。

Q第三者保証人(親族など)も外してもらうことはできますか?
A

第三者保証人の解除は、融資残高の減少・担保追加・経営者本人の保証への切り替え等の条件変更と引き換えに認められることがある。金融機関との個別協議が必要で、ケースバイケースの対応になる。