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決算書から見る融資可能性の自己診断:銀行が見る3つの指標

公開: 2026-04-28

銀行融資の審査は決算書の数字が出発点。自己資本比率・借入金返済年数・流動比率の3指標を自社で計算することで、融資が通りやすい状態かどうかを申込前に把握できる。

ポイント

この記事のポイント

自己資本比率の目安

10%以上が基準。20%以上で交渉優位

出典: 当サイト調査(銀行スコアリング基準より)

借入金返済年数の目安

10年以内が標準。5年以内で優良判定

出典: 当サイト調査(銀行スコアリング基準より)

流動比率の目安

120%以上が望ましい水準

出典: 当サイト調査(銀行スコアリング基準より)

銀行が決算書で最初に確認する3つの財務指標

銀行の融資担当者が決算書を受け取った際、最初に確認するのは①自己資本比率②借入金返済年数③流動比率の3つだ。この3指標が基準を大きく外れている場合、追加説明なしに審査が難しくなる。逆に3指標が安定していれば、金利・融資額・返済期間の交渉を有利に進められる可能性がある。決算前に税理士と一緒にこれらの数字を確認しておくことを推奨する。

3つの財務指標:計算式と判断水準

指標計算式良好注意危険
自己資本比率純資産 ÷ 総資産 × 10020%以上10〜20%10%未満
借入金返済年数有利子負債 ÷ 営業CF5年以内5〜10年10年超
流動比率流動資産 ÷ 流動負債 × 100150%以上100〜150%100%未満

指標が基準を下回っている場合の対処法

自己資本比率が低い場合は、役員報酬の調整・利益の内部留保・増資などで純資産を増やすことが改善策になる。借入金返済年数が長い場合は、既存借入の繰り上げ返済または利益計画の改善が必要だ。流動比率が低い場合は、売掛金の早期回収・在庫圧縮・短期借入の長期借入への借換えが有効。いずれも1〜2年単位の取り組みが必要なため、融資を予定している決算期の1〜2年前から対策を始めることが理想だ。

決算書以外で審査に影響するポイント

財務指標以外にも、①税金・社会保険料の滞納の有無②代表者個人の信用情報③事業の将来性(市場縮小業種は要注意)が審査に影響する。特に税金の滞納は財務指標が良好でも即否決になるケースがある。申込前に国税・地方税の納付状況を確認し、未納があれば完済証明を取得しておくことが必須だ。代表者の個人信用情報にキズがある場合は、申込前に信用情報機関(CIC等)で自己開示を行い、状況を把握しておくことを推奨する。

FAQ

よくある質問

Q債務超過でも融資を受けることはできますか?
A

債務超過(純資産がマイナス)の状態では一般の銀行融資は難しい。日本政策金融公庫のセーフティネット貸付・信用保証協会の危機関連保証など、経営改善を前提とした公的制度を検討することになる。

Q役員借入金が多いと融資審査に影響しますか?
A

役員借入金が多い場合、「実質的に債務超過に近い」とみなされる場合がある。一方、役員借入を資本金に転換(DES)するか、実質的に返済不要な借入として説明できれば評価が変わるケースもある。

Q試算表は決算書と同じように扱われますか?
A

試算表は未確定の数字のため、決算書ほどの証明力はない。ただし決算期から半年以上経過した場合、最新の事業状況を示すために試算表の提出を求める銀行が多い。税理士の確認印があると信頼性が上がる。

Q過去に赤字だった期の決算書は説明が必要ですか?
A

必要。赤字の原因(一時的な特別損失なのか継続的な経営悪化なのか)を担当者に説明できるよう準備する。一時的な要因による赤字は適切に説明できれば大きなマイナスにならないケースもある。

Q財務指標の改善には何年かかりますか?
A

自己資本比率は毎期の利益を内部留保に回すことで徐々に改善する。大きく改善するには通常2〜5年かかるため、融資計画と並行して中期的な財務改善計画を立てることが重要。