運転資金融資
仕入れ・人件費・家賃など日常経営に必要な費用をカバーする融資です。売掛金サイクルが長い業種(建設・製造・卸売)では特に重要で、当座貸越・短期融資・ABLなど多様な手段があります。
特徴・仕組み
返済期間は1〜3年が一般的な短〜中期融資。売掛金・在庫を担保とするABL(動産・債権担保融資)、あらかじめ融資枠を設定する当座貸越(コミットメントライン)も運転資金対応の代表的手段です。
向いている銀行
地域密着の地方銀行・信用金庫は業種ごとの入出金サイクルを熟知しており、季節変動への理解が深い。ネット銀行(GMOあおぞら・楽天・住信SBI)は売上データ連携で審査が速いことが強み。
審査のポイント
売上の安定性・取引先の与信・回収サイクルの説明が重要。「何に使うか(仕入れ/人件費/広告費)」「いつ回収できるか」を具体的に示す資金繰り表が効果的。粗利率と人件費比率も重視される。
必要書類
決算書(直近2〜3期)、月次試算表、資金繰り表(向こう6ヶ月)、主要取引先との契約書・注文書、売掛金一覧。当座貸越の場合は年次更新書類も必要。
注意点
運転資金の使途が不明確だと審査に通りにくい。「返済財源(いつ何から返すか)」を具体的に説明できるよう、売上計画と回収計画をセットで準備する。繰り返し借り換えると長期負債化リスクに注意。
金利の目安
信用金庫:2〜4%。地方銀行:1.5〜3.5%。ネット銀行(スコアリング型):2〜6%(スピード重視)。当座貸越の非利用枠コミットメントフィー:0.2〜0.5%/年。
この融資に向いている銀行
よくある質問
運転資金はどのくらいの金額を申請すべきですか?
目安は「月商×2〜3ヶ月分」が一般的です。売掛金サイクル(入金まで何日かかるか)と買掛金サイクル(仕入れ代金の支払いまで何日か)の差分に安全係数をかけた金額が適切な運転資金需要です。過大申請は使途不明として審査に悪影響を与えます。
当座貸越とはどういう仕組みですか?
あらかじめ金融機関と融資枠(例:3,000万円)を設定し、必要な時だけ引き出し・返済ができる仕組みです。引き出し中の日数分のみ利息が発生し、使っていない枠に対してはコミットメントフィー(0.2〜0.5%/年)のみかかります。緊急時の資金手当として非常に使い勝手が良い形態です。
売掛金を担保にする方法(ファクタリング)はどう違いますか?
ファクタリングは売掛金を売却して即日〜3日で現金化する手段です。銀行融資ではなく「売買」なので負債にならず、財務諸表をきれいに保てます。ただし手数料が融資金利より高め(2〜10%)で、売掛先企業への通知が必要な場合もあります。急を要する場合や銀行融資が難しい場合に有効です。