千葉県の制度融資2026年度版:資金メニューと金利・限度額の使い方
公開: 2026-06-06
千葉県の制度融資は、県・千葉県信用保証協会・取扱金融機関の三者連携で県内中小企業の資金調達を支える仕組みです。令和8年度(2026年度)は融資利率の見直しが行われ、固定金利で事業資金・小規模事業資金・創業資金・セーフティネット資金など16の資金メニューを目的別に使い分けられます。本記事では限度額・金利・対象を公式の最新値で整理します。
この記事のポイント
事業資金(一般枠)の限度額・利率
設備1億円・運転8,000万円。融資期間は設備10年以内・運転7年以内。固定金利で年2.1〜2.7%(期間別、±0.5%の範囲内で金融機関が決定)
出典: 千葉県「令和8年度 中小企業者向け融資のしおり」(pref.chiba.lg.jp/keishi/chuushou-yuushi/yuushiseido/chuushou/documents/260414yuusinosiori.pdf)
創業資金(一般枠・保証料補助あり)の限度額・利率
設備3,500万円・運転2,500万円。融資期間は設備7年以内・運転5年以内。固定金利で年1.5〜1.9%。保証料率のうち0.4%を県が補助
出典: 千葉県「令和8年度 中小企業者向け融資のしおり」(pref.chiba.lg.jp/keishi/chuushou-yuushi/yuushiseido/chuushou/documents/260414yuusinosiori.pdf)
セーフティネット資金の限度額
8,000万円。市区町村長による経営安定関連保証の認定を受けて利用。市町村認定枠は固定金利で年1.5〜2.1%(期間別)
出典: 千葉県「令和8年度 中小企業者向け融資のしおり」(pref.chiba.lg.jp/keishi/chuushou-yuushi/yuushiseido/chuushou/documents/260414yuusinosiori.pdf)
信用保証料率(9段階)
責任共有制度対象(80%保証)で年0.45〜1.90%、責任共有制度対象外(100%保証)で年0.50〜2.20%。経営安定関連保証・創業関連保証等は固定料率で対象外
出典: 千葉県「令和8年度 中小企業者向け融資のしおり」P10 信用保証料について(pref.chiba.lg.jp/keishi/chuushou-yuushi/yuushiseido/chuushou/)
制度の運営主体と資金メニュー数
千葉県・千葉県信用保証協会・取扱金融機関の三者連携で運営。事業資金・小規模事業資金・創業資金・セーフティネット資金など計16の資金メニューを設置
出典: 千葉県「中小企業向け融資制度のご案内」(pref.chiba.lg.jp/keishi/chuushou-yuushi/yuushiseido/chuushou/)
千葉県制度融資の仕組みと令和8年度の見直しポイント
千葉県の制度融資は、県・取扱金融機関・千葉県信用保証協会が連携して中小企業の円滑な資金調達を支える公的融資です。県が金融機関に貸付原資の一部を預託することで「低金利・長期・固定」の融資を実現し、利子や信用保証料の一部を県が補助します。申込みは取扱金融機関のほか、商工会・商工会議所・中小企業団体中央会を通じても可能で、金融機関に融資を、千葉県信用保証協会に保証を申し込み、両者の審査を通過すると融資が実行されます。令和8年度(2026年度)の融資のしおり(令和8年4月改正)では融資利率の見直しが行われたほか、動産担保手数料補助金の取扱いが令和7年度をもって終了した点が周知されています。利率はメニュー・融資期間ごとに固定金利で設定されるため、申込前に最新の要綱・利率を確認することが前提になります。
一般的な資金繰りに使う「事業資金」「小規模事業資金」の限度額と金利
日常の運転資金や設備資金には、業歴1年以上が対象の「事業資金」と、小規模企業者向けの「小規模事業資金」が基本になります。事業資金(一般枠)は設備資金1億円・運転資金8,000万円が限度で、融資期間は設備10年以内・運転7年以内(いずれも据置1年以内)です。利率は固定金利で、3年以下が年2.1%、3年超5年以下が年2.3%、5年超7年以下が年2.5%、7年超が年2.7%を基準とし、それぞれ±0.5%の範囲内で金融機関が決定します。小規模企業者(従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下)が使える小規模事業資金は、一般枠が限度額5,000万円・利率年2.0%〜2.6%(期間別・固定)、信用保証協会の保証債務残高合計が2,000万円以内なら無担保の「小口零細企業保証枠」(限度額2,000万円・利率年1.7%〜2.3%)が利用できます。事業規模と必要額に応じて枠を選ぶのが第一歩です。
千葉県制度融資の主な一般メニューの限度額・期間・固定金利(令和8年度のしおりより)
| メニュー(枠) | 融資限度額 | 融資期間(設備/運転) | 融資利率(固定・期間別) |
|---|---|---|---|
| 事業資金(一般枠) | 設備1億円/運転8,000万円 | 10年以内/7年以内 | 年2.1〜2.7%(±0.5%で金融機関決定) |
| 小規模事業資金(一般枠) | 5,000万円 | 10年以内/7年以内 | 年2.0〜2.6% |
| 小規模事業資金(小口零細企業保証枠) | 2,000万円 | 10年以内/7年以内 | 年1.7〜2.3% |
| サポート短期資金(一般枠) | 1,200万円 | 1年以内(一括償還6か月以内) | 年1.5% |
創業・経営安定で使うメニュー:創業資金とセーフティネット資金
創業期の資金には、創業者または創業後5年未満の者が対象の「創業資金」が用意されています。一般枠(保証料補助あり)は設備資金3,500万円・運転資金2,500万円が限度で、融資期間は設備7年以内・運転5年以内、利率は固定金利で年1.5%〜1.9%(期間別)です。創業資金(一般枠)を利用する創業者・中小企業者には保証料率のうち0.4%が補助されるため、創業期の負担が抑えられます。一方、売上高の減少や取引先倒産など経営の安定に支障が生じている場合は「セーフティネット資金」が該当します。市区町村長による経営安定関連保証(中小企業信用保険法第2条第5項に基づく号認定)を受けて利用するもので、限度額は8,000万円、市町村認定枠の利率は年1.5%〜2.1%(期間別・固定)です。小規模企業者がセーフティネット資金(一般枠)を使う場合、保証料率の1.15%を超える部分が県により全額補助されます。短期の資金繰り不足にはセーフティネット資金やサポート短期資金、設備更新には事業資金、創業時には創業資金と、局面ごとに使い分けるのが基本設計です。
経営者保証を外したいときの選択肢
千葉県の制度融資では、一定の要件を満たせば経営者保証を提供しないことが可能です。金融機関連携型・担保充足型は信用保証料の上乗せなしで経営者保証を不要にでき、要件を満たさない場合でも保証料を上乗せすることで経営者保証なしを選択できます。後者で「経営者保証非提供補助活用資金」(限度額8,000万円)を利用すると、上乗せされた保証料の一部が補助され、要件の充足度に応じて補助後の保証料率は0.4%または0.2%となります(補助対象は令和9年3月31日までに千葉県信用保証協会が受付けた保証)。経営者保証を外せるかは金融機関・保証協会の審査結果によるため、希望する場合は申込時に相談します。
前向きな投資・事業承継向けのメニュー
経営革新計画や商店街活性化事業計画に基づく前向きな投資には「挑戦資金」(限度額1億円/5,000万円)、認定経営革新等支援機関の支援で計画を策定した場合は「経営力強化資金」(8,000万円)が使えます。事業承継では、中小企業経営承継円滑化法の認定を受けた者向けの「事業承継資金」、3年以内に承継を予定する法人向けの「事業承継特別資金」(いずれも8,000万円)があり、後者は経営者保証が不要です。このほかBCP策定向けの「事業継続強化資金」、千葉県のSDGsパートナー登録企業向けの「ちばSDGsパートナー支援資金」、ゼロカーボン促進事業を含む「環境保全資金」など、千葉県は計16の資金メニューを揃えており、自社の取組みに合うメニューを選べます。
信用保証料の考え方と申込の流れ:取扱金融機関を起点にする
千葉県信用保証協会への信用保証料は、中小企業者の財務内容等に応じた9段階の保証料率が適用され、責任共有制度対象(80%保証)で年0.45%〜1.90%、責任共有制度対象外(100%保証)で年0.50%〜2.20%の範囲です。ただし経営安定関連保証や創業関連保証など、固定の保証料率が適用される保証制度はこの区分の対象外となります。申込の流れは、まず取扱金融機関・商工会・商工会議所等に相談し、金融機関に融資を・千葉県信用保証協会に保証を申し込み、両者の経営状況・事業内容の審査を経て融資が実行されます。取扱金融機関には千葉銀行・千葉興業銀行・京葉銀行などの地方銀行、千葉信用金庫・銚子信用金庫・館山信用金庫などの信用金庫、商工組合中央金庫などが含まれ、取引のある金融機関が取扱機関であればその口座を活かせます。対象は県内で事業を行う中小企業者・創業者・組合等で、農林漁業・金融業(一部を除く)などは保証対象外です。制度融資の基本構造や他地域との比較は<a href="/guide/local-loan-program-guide">自治体制度融資の完全ガイド</a>を参照してください。
申込前に揃えておきたい書類と確認事項
申込時は直近の決算書(税務申告書一式)、試算表、資金使途を裏付ける書類(設備資金なら見積書、運転資金なら資金繰り表)、事業計画書、納税証明書、許認可が必要な事業は許認可証の写しが中心になります。確定申告を行っていることが利用要件で(創業者を除く)、既存の保証付き融資の返済が停滞している場合は利用できません。セーフティネット資金や事業承継資金など、千葉県知事や市町村長の認定が必要なメニューもあるため、認定手続きの所要日数を見込んでスケジュールを組むことが重要です。
よくある質問
Q千葉県の制度融資は令和8年度に金利が変わりましたか?▼
令和8年度(2026年度)の融資のしおり(令和8年4月改正)では融資利率の見直しが行われたと周知されています。利率はメニュー・融資期間ごとに固定金利で設定されるため、固定の安心感がある一方、申込前に取扱金融機関や千葉県信用保証協会で最新の利率を必ず確認してください。
Q日常の運転資金や設備資金にはどのメニューが使えますか?▼
業歴1年以上の中小企業者は「事業資金」が基本で、限度額は設備1億円・運転8,000万円です。小規模企業者(従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下)は限度額5,000万円の「小規模事業資金」を使え、保証債務残高合計が2,000万円以内なら無担保の小口零細企業保証枠(限度額2,000万円)も利用できます。
Q創業時に使える千葉県の制度融資はありますか?▼
創業者または創業後5年未満の者を対象とする「創業資金」があります。一般枠(保証料補助あり)は設備資金3,500万円・運転資金2,500万円が限度で、固定金利は年1.5〜1.9%、保証料率のうち0.4%を県が補助します。会社設立予定の個人も一定の要件を満たせば対象になり得ます。
Q売上減少で資金繰りが厳しいときはどの制度が向きますか?▼
経営の安定に支障が生じている場合は「セーフティネット資金」(限度額8,000万円)が該当します。市区町村長による経営安定関連保証の認定を受けて利用するもので、市町村認定枠は固定金利で年1.5〜2.1%です。小規模企業者が一般枠を使う場合、保証料率の1.15%を超える部分を県が全額補助します。
Q経営者保証を外して借りることはできますか?▼
一定の要件を満たせば経営者保証を提供しないことが可能です。金融機関連携型・担保充足型は保証料の上乗せなしで対応でき、要件を満たさない場合でも保証料を上乗せすれば選択できます。「経営者保証非提供補助活用資金」を使うと上乗せ保証料の一部が補助され、補助後の保証料率は0.4%または0.2%になります(令和9年3月31日までの受付分が対象)。
Q千葉県の制度融資はどこに申し込めばよいですか?▼
まず取扱金融機関・商工会・商工会議所・中小企業団体中央会等に相談し、金融機関に融資を、千葉県信用保証協会に保証を申し込みます。取扱金融機関には千葉銀行・千葉興業銀行・京葉銀行などの地方銀行や千葉信用金庫などの信用金庫、商工組合中央金庫が含まれ、両者の審査を通過すると融資が実行されます。
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