岐阜県中小企業資金融資制度は、県・金融機関・岐阜県信用保証協会の三者が協力して融資を行う制度融資です。長期固定の低金利と、信用保証料の一部を県が負担する点が特徴で、短期事業資金(償還1年以内の運転資金)は保証料を県が全額補給します。本記事では資金繰り改善に使える経済変動対策資金・返済ゆったり資金を軸に、対象者・限度額・申込手順を整理します。
この記事で先に確認すること
- 制度の運営主体と特徴
- 岐阜県・金融機関・岐阜県信用保証協会の三者協調で運営。長期固定の低金利と信用保証料の一部県負担が特徴で、金融機関の県内店舗が申込窓口
- 出典: 岐阜県「岐阜県中小企業資金融資制度」(pref.gifu.lg.jp/page/2522.html)
- 短期事業資金の保証料県負担
- 償還期間1年以内の短期事業資金(運転資金)は県が信用保証料を全額補給。創業支援資金など他のメニューにも県の保証料補助があるが、補助の範囲はメニューごとに異なり最新の要綱で要確認
- 出典: 岐阜県「岐阜県中小企業資金融資制度」(pref.gifu.lg.jp/page/2522.html)
- 経済変動対策資金の限度額・期間
- 融資限度額1億円、融資期間10年(据置2年)。最近3か月の売上高が前年同期比5%以上減少などの要件に該当する事業者が対象
- 出典: 岐阜県信用保証協会「経済変動対策資金(県経済変動)」(cgc-gifu.or.jp/hosho/situation/entry-36.html)
- 返済ゆったり資金の限度額・期間
- 融資限度額8,000万円、融資期間10年(据置2年)。制度融資利用中で売上減少・欠損などに該当する事業者が対象
- 出典: 岐阜県信用保証協会「返済ゆったり資金(県返済ゆったり)」(cgc-gifu.or.jp/hosho/stable/entry-37.html)
- 令和7年度の制度改定
- 令和7年度(2025年度)に資金の利率改定および経済変動対策資金・返済ゆったり資金の要件緩和を実施。適用利率・要件は年度の改定で変わるため最新パンフレットで要確認
- 出典: 岐阜県「岐阜県中小企業資金融資制度」(pref.gifu.lg.jp/page/2522.html)
SECTION 01
岐阜県中小企業資金融資制度の仕組みと特徴
岐阜県の制度融資は、県が制度を設計し、金融機関が融資を実行し、岐阜県信用保証協会が信用補完を行う三者協調の仕組みです。事業者は取引のある金融機関の県内店舗を窓口に申し込み、保証協会の保証を付けて融資を受けます。
この制度の最大の特徴は二つあります。第一に長期固定の低金利で、借入時点の利率が返済まで続くため、金利上昇局面でも返済計画が立てやすい設計です。第二に信用保証料の一部を県が負担する点で、特に償還期間1年以内の短期事業資金(運転資金)については県が信用保証料を全額補給します。
創業支援資金など他のメニューでも県による保証料補助がありますが、補助の範囲はメニューごとに異なるため最新の要綱で確認したいところです。岐阜県は十六銀行・大垣共立銀行・岐阜信用金庫など地域金融機関が制度融資の取扱窓口となっており、製造業・建設業・観光業など県内の主要産業を支える資金調達手段として活用されています。
なお県は制度の見直しを毎年度行っており、令和7年度(2025年度)には資金の利率改定や、後述する経済変動対策資金・返済ゆったり資金の要件緩和が実施されました。適用される利率・要件は年度や改定時期によって変わるため、申込前に最新の県制度融資パンフレットで確認することが必須です。
SECTION 02
景況悪化に備える「経済変動対策資金」と「返済ゆったり資金」
資金繰りが厳しいときに使う代表的なメニューが「経済変動対策資金(県経済変動)」と「返済ゆったり資金(県返済ゆったり)」です。経済変動対策資金は、最近3か月の売上高が前年同期比5%以上減少している、直近の単年度決算で欠損が生じている、親事業者の経営合理化の影響を受けているといった要件のいずれかに該当する事業者が対象で、運転資金・設備資金として利用できます。
岐阜県信用保証協会が公表する内容では、融資限度額は1億円、融資期間は10年(据置期間2年)です。世界的な景況悪化や中東情勢など外部環境の変化を対象事象に追加する要件拡充も随時行われており、対象期間が区切られているため、自社の状況が該当するかは申込時点の要件で確認します。
一方「返済ゆったり資金」は、すでに岐阜県中小企業資金融資制度を利用している事業者のうち、売上減少や欠損などの要件に該当する場合に、返済負担を軽減する目的で利用できる資金です。融資限度額は8,000万円、融資期間は運転・設備とも10年(据置期間2年)で、据置期間を活かして当面の返済を抑えながら立て直しを図る設計です。
いずれも長期固定の制度融資のため、短期のつなぎではなく中期的な資金繰り改善に向きます。
経済変動対策資金・返済ゆったり資金の概要(岐阜県信用保証協会の公表値)
| メニュー | 融資限度額 | 融資期間(据置) | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| 経済変動対策資金 | 1億円 | 10年(据置2年) | 売上減少・欠損・親事業者影響などに該当する事業者 |
| 返済ゆったり資金 | 8,000万円 | 10年(据置2年) | 制度融資利用中で売上減少・欠損などに該当する事業者 |
SECTION 03
申込の流れと相談先:金融機関の県内店舗を起点にする
岐阜県の制度融資は、金融機関の県内店舗の窓口で融資を申し込み、金融機関を通じて岐阜県信用保証協会に保証申込を行い、保証審査を経て金融機関が融資を実行する流れです。まずは取引のある十六銀行・大垣共立銀行・岐阜信用金庫などの融資担当に「岐阜県の制度融資を使いたい」と伝えるのが最短ルートになります。
県内の地域金融機関は製造業・建設業・観光業など岐阜県の主要産業に精通しており、業種特性を踏まえた相談ができます。経済変動対策資金や返済ゆったり資金のように売上減少を要件とするメニューでは、最近3か月の売上高が前年同期比でどれだけ減ったかを示す試算表・売上資料が必要になるため、直近の決算書(税務申告書一式)・試算表・資金繰り表とあわせて準備します。
市区町村にも独自の融資制度や利子補給・保証料補助があり、県制度と併用できる場合があるため、所在市町村の最新案内も確認しておくと総コストを抑えられます。制度融資の全体像や他自治体との比較は自治体制度融資の完全ガイドを参照してください。
保証料の県負担を取りこぼさない
岐阜県の制度融資では、償還期間1年以内の短期事業資金(運転資金)について県が信用保証料を全額補給し、創業支援資金など他のメニューでも県による保証料補助がありますが、補助の範囲はメニューごとに異なるため最新の要綱で確認したいところです。資金使途と償還期間の組み方によって保証料の自己負担が変わるため、申込前に「どのメニューだと保証料補給の対象になるか」を金融機関や保証協会に確認すると、実質的な調達コストを下げられます。短期で済む運転資金を長期の借入に混ぜてしまうと補給対象から外れることがある点に注意します。
利率・限度額は必ず最新の要綱で確認する
本記事の限度額・融資期間は岐阜県信用保証協会が公表している各メニューの内容を引用していますが、適用利率や要件は年度の制度改定で変わります。令和7年度には利率改定や経済変動対策資金・返済ゆったり資金の要件緩和が実施されており、その後の改定もあり得ます。固定金利が基本のため借入時点の利率が返済まで続くケースが多く、申込先の金融機関または岐阜県信用保証協会で見積もりを取り、最新の県制度融資パンフレット・利率改定一覧表で確認したうえで判断してください。
SOURCES
この記事で参照した根拠
- 01
制度の運営主体と特徴
出典: 岐阜県「岐阜県中小企業資金融資制度」(pref.gifu.lg.jp/page/2522.html)
- 02
短期事業資金の保証料県負担
出典: 岐阜県「岐阜県中小企業資金融資制度」(pref.gifu.lg.jp/page/2522.html)
- 03
経済変動対策資金の限度額・期間
出典: 岐阜県信用保証協会「経済変動対策資金(県経済変動)」(cgc-gifu.or.jp/hosho/situation/entry-36.html)
- 04
返済ゆったり資金の限度額・期間
出典: 岐阜県信用保証協会「返済ゆったり資金(県返済ゆったり)」(cgc-gifu.or.jp/hosho/stable/entry-37.html)
- 05
令和7年度の制度改定
出典: 岐阜県「岐阜県中小企業資金融資制度」(pref.gifu.lg.jp/page/2522.html)
数値・制度は変更される場合があります。確認方法と訂正方針は 運営・編集方針をご覧ください。
FAQ
よくある質問
Q岐阜県の制度融資はどんな仕組みですか?▼
岐阜県・金融機関・岐阜県信用保証協会の三者が協力して融資を行う制度融資です。県が制度を設計し、金融機関が融資を実行し、保証協会が信用補完を担います。長期固定の低金利と、信用保証料の一部を県が負担する点が特徴で、金融機関の県内店舗が申込窓口になります。
Q岐阜県の制度融資は保証料の負担が軽くなりますか?▼
償還期間1年以内の短期事業資金(運転資金)については、岐阜県が信用保証料を全額補給します。創業支援資金など他のメニューでも県による保証料補助がありますが、補助の範囲はメニューごとに異なるため最新の要綱で確認したいところです。資金使途と償還期間の組み方で自己負担が変わるため、申込前に対象になるか金融機関や保証協会に確認するとよいです。
Q売上が減って資金繰りが厳しいときはどのメニューが向きますか?▼
最近3か月の売上高が前年同期比5%以上減少しているなどの要件に該当する場合、経済変動対策資金(県経済変動)を利用できます。融資限度額は1億円、融資期間は10年(据置2年)です。すでに制度融資を利用中なら、返済負担を軽くする返済ゆったり資金(限度額8,000万円)も選択肢になります。
Q返済ゆったり資金とはどんな資金ですか?▼
すでに岐阜県中小企業資金融資制度を利用している事業者のうち、売上減少や欠損などの要件に該当する場合に、返済負担を軽減する目的で使える資金です。融資限度額は8,000万円、融資期間は運転・設備とも10年で据置期間2年が設定でき、据置を活かして当面の返済を抑えながら立て直しを図れます。
Q岐阜県の制度融資はどこに申し込めばよいですか?▼
取引のある金融機関の県内店舗の窓口で融資を申し込みます。十六銀行・大垣共立銀行・岐阜信用金庫など県内の地域金融機関が取扱窓口です。金融機関を通じて岐阜県信用保証協会に保証申込を行い、保証審査を経て金融機関が融資を実行する流れになります。
Q令和7年度に制度は変わりましたか?▼
令和7年度(2025年度)に岐阜県中小企業資金融資制度の利率改定や、経済変動対策資金・返済ゆったり資金の要件緩和が実施されました。利率や要件は年度の制度改定によって変わるため、申込前に最新の県制度融資パンフレット・利率改定一覧表で確認することが必要です。
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