鹿児島県中小企業融資制度は、県が融資条件を定め、金融機関が資金を貸し、鹿児島県信用保証協会が公的保証を担う三者連携の公的融資です。制度は汎用資金2・経済活性化支援資金4・経営安定対策資金7の計13資金で構成されます。本記事では中小企業振興資金・創業支援資金など主要メニューの対象と限度額を県公式の数値で整理し、県内金融機関を起点にした申込手順を解説します。
この記事で先に確認すること
- 制度の運営主体と仕組み
- 鹿児島県が融資条件(利率・限度額・要件)を設定し、金融機関が貸付原資を提供して融資を実行、鹿児島県信用保証協会(奄美群島は奄美群島振興開発基金)が公的保証人として信用を補完する三者連携。県は保証料補助と損失補償で事業者の負担を軽減
- 出典: 鹿児島県「鹿児島県中小企業融資制度の概要」(pref.kagoshima.jp/af02/sangyo-rodo/syoko/yushi/yuushi/yushigaiyou.html)
- 制度は計13資金で構成
- 汎用資金が2資金、経済活性化支援資金が4資金、経営安定対策資金が7資金の計13資金。資金繰り・設備・創業・承継・経営安定など目的別に体系化されている
- 出典: 鹿児島県「制度資金一覧」(pref.kagoshima.jp/af02/sangyo-rodo/syoko/yushi/yuushi/seidoshikin.html)
- 中小企業振興資金の条件
- 対象は県内で6か月以上継続して事業を営む中小企業者・組合。融資限度額は運転設備5,000万円・設備7,000万円、融資期間は運転設備7年以内・設備15年以内(据置12か月以内)、保証料率は年0.29〜1.74%。SDGs登録者は保証料率0.1%引き下げ
- 出典: 鹿児島県信用保証協会「中小企業振興資金」(kagoshima-cgc.or.jp/case/5356/)
- 創業支援資金・事業承継対策資金の条件
- 創業支援資金は限度額2,000万円・利率年1.85〜2.45%で、商工団体の推薦や特定創業支援事業の支援を受けて創業する方が対象。事業承継対策資金は限度額3,000万円・利率年1.85〜2.45%で、県内で1年以上継続する事業を承継する中小企業者が対象
- 出典: 鹿児島県信用保証協会「創業支援資金(県制度)」(kagoshima-cgc.or.jp/case/7178/)/「事業承継対策資金」(kagoshima-cgc.or.jp/case/3454/)
- 取扱金融機関と申込の流れ
- 鹿児島銀行・南日本銀行など県内8金融機関と福岡銀行など県外7金融機関(県内営業店のみ)が取り扱う。申込は商工会議所・商工会または金融機関を起点に、金融機関を通じて鹿児島県信用保証協会へ保証申込→審査→融資実行
- 出典: 鹿児島県「鹿児島県中小企業融資制度の概要」(pref.kagoshima.jp/af02/sangyo-rodo/syoko/yushi/yuushi/yushigaiyou.html)
SECTION 01
鹿児島県中小企業融資制度の仕組みと13資金の全体像
鹿児島県中小企業融資制度は、県が定めた融資条件のもとで、金融機関と保証機関が協力して中小企業者へ融資を行う制度です。県が利率・限度額・要件といった融資条件を設定し、金融機関が貸付原資を提供して融資を実行し、鹿児島県信用保証協会(奄美群島については奄美群島振興開発基金)が公的保証人として信用を補完します。
県は保証機関に対して保証料補助と損失補償を行っており、これにより中小企業者の保証料負担が軽減され、担保力や実績が乏しい事業者でも融資を受けやすくなる点が公的制度ならではの利点です。制度は資金の目的別に体系化されており、県公式によれば汎用資金が2資金、経済活性化支援資金が4資金、経営安定対策資金が7資金の計13資金で構成されています。
自社の資金需要が運転・設備・創業・承継・経営安定のどの局面にあるかを見極めたうえで、該当するメニューを選ぶのが基本の流れです。各メニューの最新の限度額・利率・対象要件は、県公式の制度資金一覧か取扱金融機関・鹿児島県信用保証協会で必ず確認してください。
SECTION 02
汎用資金の中核「中小企業振興資金」
汎用的な資金繰り・設備投資を支える中核メニューが「中小企業振興資金」です。鹿児島県信用保証協会の案内によると、対象は県内で現に営む事業を6か月以上継続して営んでいる中小企業者および組合で、融資限度額は運転設備資金が5,000万円、設備資金が7,000万円です。融資期間は運転設備資金が7年以内(据置12か月以内)、設備資金が15年以内(据置12か月以内)と長期に設定でき、設備投資を長い返済期間で組めるのが特徴です。
融資利率は返済期間に応じて段階的に定められており、1年以内が年1.95%、3年超5年以内が年2.25%、5年超は固定または変動金利を選べる水準(いずれも公表時点)です。信用保証料率は運転設備資金が年0.29〜1.59%、設備資金が年0.29〜1.74%で、財務内容によって区分が変わります。
なお鹿児島県SDGs登録制度の登録者は保証料率が0.1%引き下げられる優遇があり、地域の制度設計が反映されている点も鹿児島ならではです。限度額はあくまで上限で、実際の融資額・利率・保証料区分は金融機関と保証協会の審査結果によって決まります。
鹿児島県の主な制度融資メニューの条件(鹿児島県信用保証協会の案内に基づく)
| メニュー | 融資限度額 | 融資期間(据置) |
|---|---|---|
| 中小企業振興資金 | 運転設備5,000万円・設備7,000万円 | 運転設備7年以内・設備15年以内(据置12月以内) |
| 創業支援資金 | 2,000万円 | 運転7年以内・設備10年以内(据置12〜36月以内) |
| 事業承継対策資金 | 3,000万円 | 運転7年以内・設備10年以内(据置最大24〜36月) |
SECTION 03
創業・事業承継に対応する目的別メニュー
ライフステージに応じた目的別メニューも用意されています。これから事業を始める方には「創業支援資金」があり、鹿児島県信用保証協会の案内によると融資限度額は2,000万円、融資利率は年1.85〜2.45%(返済期間に応じ段階設定)です。融資期間は運転資金が7年以内、設備資金が10年以内で、商工団体の推薦を受けるか、国認定の特定創業支援事業による支援を受けて新たに事業を開始する方(開業から一定期間内を含む)が対象となります。
事業歴がない創業前でも利用できる点が、6か月以上の事業歴を要する一般メニューとの違いです。事業を引き継ぐ場面では「事業承継対策資金」があり、対象は県内で1年以上継続している事業を承継する中小企業者です。融資限度額は3,000万円、融資利率は年1.85〜2.45%、融資期間は運転資金7年以内(据置最大24か月)・設備資金10年以内(据置最大36か月)で、現経営者からの承継者や中小企業経営承継円滑化法の認定取得者などが利用できます。
このほか経済変動や災害で売上が一時的に減少した事業者を支える経営安定対策資金の区分もあり、自社の局面に合うメニューを選びます。制度融資の基本構造や他地域との比較は自治体制度融資の完全ガイドを参照してください。
九州南部の県という鹿児島の地域性
鹿児島県の制度融資は、福岡県や熊本県の制度と基本構造(県・金融機関・保証協会の三者連携)は共通しますが、メニュー名と条件は県独自に設計されています。福岡・熊本のような半導体集積を背景にした特化メニューはない一方、奄美群島については鹿児島県信用保証協会に加えて奄美群島振興開発基金が保証機関となる仕組みが用意されており、離島を含む広い県域に対応している点が鹿児島の地域性です。農業・水産・食品・観光が基盤の地域経済を反映し、運転・設備・創業・承継を長期で支える汎用性の高い資金構成になっています。
SECTION 04
申込手順と相談先:金融機関窓口と鹿児島県信用保証協会
鹿児島県の制度融資は、取扱金融機関の窓口で融資を申し込み、金融機関を通じて鹿児島県信用保証協会に保証を依頼する流れが基本です。具体的には、(1)事業者が商工会議所・商工会または取扱金融機関に申し込み、(2)金融機関が鹿児島県信用保証協会へ信用保証を依頼、(3)保証協会が保証審査を行い、(4)承諾されれば金融機関が融資を実行する、という流れです。
取扱金融機関は、県公式によれば鹿児島銀行・南日本銀行など県内8金融機関と、福岡銀行など県外7金融機関(県内営業店のみ)で取り扱われています。最短ルートは、取引のある鹿児島銀行や鹿児島信用金庫などの融資担当に「鹿児島県の制度融資を使いたい」と直接相談することです。
申込前には決算書(税務申告書一式)・試算表・資金繰り表・事業計画書・資金使途を裏付ける書類(設備資金なら見積書)・納税証明書を揃えておくと、保証協会・金融機関双方の審査がスムーズに進みます。なお対象には業種要件(農業・漁業・金融業など除外業種あり)や県民税・市町村民税の完納といった共通要件があるため、自社が要件を満たすかも事前に確認しておきましょう。
利率・限度額は必ず最新の県公表値を確認する
本記事の融資限度額・期間・利率・保証料率は、鹿児島県および鹿児島県信用保証協会が公表している案内に基づいています。融資利率や保証料率は年度ごとに市中金利の動向を踏まえて見直されることがあり、保証料率は財務内容によって段階区分されるのが一般的です。
セーフティネット保証など経営安定対策資金を利用する場合は、市区町村の認定窓口でセーフティネット保証認定の対象になるかを先に確認しておくと手続きが円滑です。申込先の金融機関または鹿児島県信用保証協会で見積もりを取り、最新の制度資金一覧・利率を確認したうえで判断することを推奨します。
SOURCES
この記事で参照した根拠
- 01
制度の運営主体と仕組み
出典: 鹿児島県「鹿児島県中小企業融資制度の概要」(pref.kagoshima.jp/af02/sangyo-rodo/syoko/yushi/yuushi/yushigaiyou.html)
- 02
制度は計13資金で構成
出典: 鹿児島県「制度資金一覧」(pref.kagoshima.jp/af02/sangyo-rodo/syoko/yushi/yuushi/seidoshikin.html)
- 03
中小企業振興資金の条件
出典: 鹿児島県信用保証協会「中小企業振興資金」(kagoshima-cgc.or.jp/case/5356/)
- 04
創業支援資金・事業承継対策資金の条件
出典: 鹿児島県信用保証協会「創業支援資金(県制度)」(kagoshima-cgc.or.jp/case/7178/)/「事業承継対策資金」(kagoshima-cgc.or.jp/case/3454/)
- 05
取扱金融機関と申込の流れ
出典: 鹿児島県「鹿児島県中小企業融資制度の概要」(pref.kagoshima.jp/af02/sangyo-rodo/syoko/yushi/yuushi/yushigaiyou.html)
数値・制度は変更される場合があります。確認方法と訂正方針は 運営・編集方針をご覧ください。
FAQ
よくある質問
Q鹿児島県の制度融資にはどんなメニューがありますか?▼
鹿児島県中小企業融資制度は計13資金で構成され、汎用資金が2資金、経済活性化支援資金が4資金、経営安定対策資金が7資金です。中核は汎用資金の「中小企業振興資金」で、ほかに創業期の「創業支援資金」、事業承継期の「事業承継対策資金」、売上減少時に使える経営安定対策資金などがあります。自社の資金需要に合わせて選びます。
Q中小企業振興資金の限度額や期間を教えてください。▼
鹿児島県信用保証協会の案内によると、対象は県内で6か月以上継続して事業を営む中小企業者・組合で、融資限度額は運転設備資金が5,000万円、設備資金が7,000万円です。融資期間は運転設備資金が7年以内(据置12か月以内)、設備資金が15年以内(据置12か月以内)と長期に組めます。保証料率は年0.29〜1.74%で、財務内容により区分が変わります。
Q創業前でも鹿児島県の制度融資は使えますか?▼
使えます。「創業支援資金」は、商工団体の推薦を受けるか国認定の特定創業支援事業による支援を受けて新たに事業を始める方が対象で、事業歴がない創業前でも利用できます。
鹿児島県信用保証協会の案内では融資限度額2,000万円、融資利率は年1.85〜2.45%、融資期間は運転7年以内・設備10年以内です。事業計画書や自己資金を確認できる資料を揃えて窓口に相談しましょう。
Q事業を引き継ぐ際に使える融資はありますか?▼
「事業承継対策資金」があります。鹿児島県信用保証協会の案内によると、県内で1年以上継続している事業を承継する中小企業者が対象で、融資限度額は3,000万円、融資利率は年1.85〜2.45%です。融資期間は運転資金が7年以内(据置最大24か月)、設備資金が10年以内(据置最大36か月)で、現経営者からの承継者や中小企業経営承継円滑化法の認定取得者などが利用できます。
Q鹿児島県の制度融資はどこに申し込めばよいですか?▼
商工会議所・商工会または取扱金融機関に申し込み、金融機関を通じて鹿児島県信用保証協会に保証を依頼する流れです。保証審査が通れば金融機関が融資を実行します。取扱金融機関は鹿児島銀行・南日本銀行など県内8金融機関と福岡銀行など県外7金融機関(県内営業店のみ)で、取引のある鹿児島銀行や鹿児島信用金庫の融資担当に相談するのが最短ルートです。
Q福岡県や熊本県の制度融資とは何が違いますか?▼
基本構造(県・金融機関・保証協会の三者連携)は九州各県で共通ですが、メニュー名や条件は県ごとに異なります。鹿児島県は中小企業振興資金・創業支援資金・事業承継対策資金など独自名称のメニューを持ち、奄美群島は奄美群島振興開発基金も保証機関となるなど離島を含む広い県域に対応している点が特徴です。制度の基本と他地域比較は当サイトの自治体制度融資ガイドで確認できます。
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