奈良県制度融資は、融資条件を奈良県が定め、奈良県信用保証協会が保証を行い、金融機関が融資を行う公的融資です。県が利子と保証料の一部または全部を負担して中小事業者の資金調達負担を軽減するのが特徴です。本記事では一般事業資金などのメニュー、対象者、金融機関経由の申込手順を整理します。
この記事で先に確認すること
- 奈良県制度融資の仕組み
- 融資条件を奈良県が定め、奈良県信用保証協会が保証を行い、金融機関が融資を行う制度。県が利子と保証料の一部又は全部を負担することにより、中小事業者の資金調達時の負担軽減を図ることを目的としている
- 出典: 奈良県「奈良県制度融資」 https://www.pref.nara.jp/5217.htm
- 主な融資メニュー
- 一般事業資金(経営強化資金・小規模企業者資金・組織強化資金・事業承継資金・SDGs推進資金などの区分)、経済緊急資金、創業資金、チャレンジ資金などが用意されている
- 出典: 奈良県「奈良県制度融資」 https://www.pref.nara.jp/5217.htm
- 一般事業資金(経営強化資金)の条件
- 対象は事業資金を必要とする方。融資限度額5,000万円、融資期間10年(据置1年)、融資利率は金融機関所定金利または年1.975%、保証料率0.45〜1.56%
- 出典: 奈良県「一般事業資金」 https://www.pref.nara.jp/5218.htm
- 小規模企業者資金の条件
- 対象は小規模企業者。融資限度額2,000万円、融資期間10年(据置1年)、融資利率は所定金利または年1.6%、保証料率0.23〜1.59%
- 出典: 奈良県「一般事業資金」 https://www.pref.nara.jp/5218.htm
- 保証申込と相談窓口
- 奈良県信用保証協会への保証申込みはすべて金融機関を経由して行う。制度の事前相談は(公財)奈良県地域産業振興センター金融・経営支援課(奈良市柏木町129-1、TEL 0742-36-8311)が窓口
- 出典: (公財)奈良県地域産業振興センター「融資制度」 https://www.nara-sangyoshinko.or.jp/funds/funds022.html
SECTION 01
奈良県制度融資の仕組みと「県が利子・保証料を負担する」特徴
奈良県制度融資は、奈良県が融資条件(融資利率・融資限度額・期間など)を定め、奈良県信用保証協会が信用保証を行い、取扱金融機関が融資を実行する三者連携の公的融資制度です。奈良県公式の案内によると、この制度の目的は「県が利子と保証料の一部又は全部を負担することにより、中小事業者の皆様が資金調達される際の負担軽減を図る」ことにあります。
一般的な民間融資では金利と信用保証料の両方を借り手が負担しますが、奈良県の制度融資では県がその一部または全部を肩代わりするメニューがあるため、担保力や信用力が十分でない中小企業でも比較的低い実質負担で資金を調達しやすい設計になっています。
奈良県公式ページに掲載されている主なメニューには、一般的な事業資金需要に対応する「一般事業資金」、業況悪化など緊急時に対応する「経済緊急資金」、これから事業を始める方向けの「創業資金」、新たな挑戦を後押しする「チャレンジ資金」があります。自社の資金需要が通常の運転・設備なのか、緊急対応なのか、創業・新分野挑戦なのかを見極めてからメニューを選ぶのが基本です。
SECTION 02
一般事業資金の区分と公式で確認できる条件
奈良県の「一般事業資金」は、事業資金を必要とする中小企業者などを対象にした基幹的なメニューで、奈良県公式ページでは資金使途・対象者ごとに複数の区分に分かれています。組織強化資金は中小企業等協同組合・商工組合等が対象で、融資期間は設備10年・運転7年(据置各1年)、融資利率は年1.975%とされています。
事業資金を必要とする方向けの経営強化資金は融資限度額5,000万円、融資期間10年(据置1年)、融資利率は金融機関所定金利または年1.975%、保証料率は0.45〜1.56%です。小規模企業者向けの小規模企業者資金は融資限度額2,000万円、融資期間10年(据置1年)、融資利率は所定金利または年1.6%、保証料率は0.23〜1.59%とされています。
このほか事業承継資金(融資限度額1億円)やSDGs推進資金など、目的に応じた区分が用意されています。これらの数値は奈良県が公表している条件に基づくものですが、年度ごとに見直されることがあるため、最新の利率・限度額・保証料率は奈良県公式ページや取扱金融機関、奈良県信用保証協会で必ず確認してください。
奈良県「一般事業資金」の主な区分(奈良県公式の公表条件に基づく)
| 区分 | 融資限度額・期間・利率(公式公表値) |
|---|---|
| 経営強化資金 | 限度額5,000万円/期間10年(据置1年)/利率は所定金利または年1.975%/保証料率0.45〜1.56% |
| 小規模企業者資金 | 限度額2,000万円/期間10年(据置1年)/利率は所定金利または年1.6%/保証料率0.23〜1.59% |
| 組織強化資金 | 中小企業等協同組合・商工組合等が対象/期間は設備10年・運転7年(据置各1年)/利率年1.975% |
| 事業承継資金 | 限度額1億円/期間10年(据置1年)/利率は所定金利または年1.6% |
SECTION 03
申込手順と奈良県内の地域金融機関との組み合わせ
奈良県制度融資の申込みは、取引のある銀行・信用金庫・信用組合の融資担当に「奈良県の制度融資を使いたい」と伝えるのが基本的な流れです。奈良県信用保証協会の案内によると、信用保証協会への保証申込みはすべて金融機関を経由して行うことになっており、まず金融機関に相談し、金融機関を通じて奈良県信用保証協会へ保証を申し込みます。
その後、金融機関の融資審査と保証協会の保証審査の双方を通過すると融資が実行され、保証承諾時に保証料を支払います(県や市町村が保証料の一部または全部を負担するメニューもあります)。制度の概要や事前相談については、(公財)奈良県地域産業振興センター金融・経営支援課(奈良市柏木町129-1 奈良県産業振興総合センター3F、TEL 0742-36-8311)が窓口となっており、平日に相談を受け付けています。
申込時には直近の決算書(税務申告書一式)、試算表、資金使途を裏付ける書類(設備資金なら見積書、運転資金なら資金繰り表)、事業計画書、納税証明書などを揃えておくと審査が円滑に進みます。制度融資の基本構造や他地域との比較は自治体制度融資の完全ガイドも参照してください。
奈良県を地盤とする地域金融機関を窓口に選ぶ
制度融資は取扱金融機関を起点に申し込むため、地元の産業事情に通じた地域金融機関を窓口に選ぶと相談がスムーズです。奈良県を本拠とする南都銀行は、観光・農業・伝統工芸・建設業など奈良の主要産業に精通した担当者が在籍し、奈良県信用保証協会と連携した制度融資の相談に応じています。
このほか奈良信用金庫・大和信用金庫など県内の信用金庫も制度融資の取扱金融機関であり、小規模事業者の身近な相談先になります。窓口を選ぶ際は、すでに取引のある金融機関があればそこを起点にするのが最短で、決算書や試算表を共有済みのため審査の前提が伝わりやすい利点があります。
新規取引で始める場合は、自社の所在地・業種に強い金融機関を選び、制度融資の利用目的と必要時期を明確に伝えることが重要です。
SECTION 04
金利・限度額・保証料は必ず最新の要綱で確認する
本記事で示した融資限度額・融資期間・据置期間・利率・保証料率は、奈良県が公表している一般事業資金の各区分の条件に基づいていますが、適用される条件はメニュー・区分・資金使途・融資期間・申込時期によって異なります。制度融資の利率や保証料率は金利動向を踏まえて年度ごとに見直されることがあり、固定金利の区分では借入時点の利率が返済まで続きます。
また「県が利子・保証料の一部または全部を負担する」という負担軽減の度合いもメニューや要件によって変わるため、自社がどの区分に該当しどれだけ負担が軽くなるかは個別に確認が必要です。
さらに奈良市・橿原市など市町村独自の融資制度もあり、所在地によって使える制度が変わるため、県制度と市町村制度の双方を比較して最も有利な条件を選ぶのが定石です。申込先の金融機関、または奈良県信用保証協会・奈良県地域産業振興センター金融・経営支援課で見積もりを取り、最新の要綱を確認したうえで判断することを推奨します。
SOURCES
この記事で参照した根拠
- 01
奈良県制度融資の仕組み
出典: 奈良県「奈良県制度融資」 https://www.pref.nara.jp/5217.htm
- 02
主な融資メニュー
出典: 奈良県「奈良県制度融資」 https://www.pref.nara.jp/5217.htm
- 03
一般事業資金(経営強化資金)の条件
出典: 奈良県「一般事業資金」 https://www.pref.nara.jp/5218.htm
- 04
小規模企業者資金の条件
出典: 奈良県「一般事業資金」 https://www.pref.nara.jp/5218.htm
- 05
保証申込と相談窓口
出典: (公財)奈良県地域産業振興センター「融資制度」 https://www.nara-sangyoshinko.or.jp/funds/funds022.html
数値・制度は変更される場合があります。確認方法と訂正方針は 運営・編集方針をご覧ください。
FAQ
よくある質問
Q奈良県の制度融資とはどんな仕組みですか?▼
融資条件を奈良県が定め、奈良県信用保証協会が保証を行い、金融機関が融資を行う三者連携の公的融資制度です。県が利子と保証料の一部または全部を負担することで、中小事業者が資金調達する際の負担を軽減するのが目的です。担保力が十分でない中小企業でも比較的低い実質負担で資金を調達しやすい設計になっています。
Q奈良県の制度融資にはどんなメニューがありますか?▼
一般的な事業資金需要に対応する「一般事業資金」(経営強化資金・小規模企業者資金・組織強化資金・事業承継資金・SDGs推進資金などの区分)のほか、緊急時の「経済緊急資金」、これから創業する方向けの「創業資金」、新たな挑戦を後押しする「チャレンジ資金」などが奈良県公式ページに掲載されています。目的に応じて区分を選びます。
Q一般事業資金の融資限度額や金利はどれくらいですか?▼
区分により異なります。事業資金を必要とする方向けの経営強化資金は融資限度額5,000万円、融資期間10年(据置1年)、利率は所定金利または年1.975%、保証料率0.45〜1.56%です。
小規模企業者資金は限度額2,000万円、利率は所定金利または年1.6%とされています。利率・限度額は年度で見直されるため最新の要綱で確認してください。
Q奈良県の制度融資はどこに申し込めばよいですか?▼
取引のある銀行・信用金庫・信用組合の融資担当に「奈良県の制度融資を使いたい」と伝えるのが基本です。奈良県信用保証協会への保証申込みはすべて金融機関を経由して行います。制度の事前相談は(公財)奈良県地域産業振興センター金融・経営支援課(奈良市柏木町129-1、TEL 0742-36-8311)でも受け付けています。
Q奈良県の制度融資はどの金融機関で扱っていますか?▼
奈良県を本拠とする南都銀行のほか、奈良信用金庫・大和信用金庫など県内の地域金融機関が取扱金融機関です。すでに取引のある金融機関があればそこを起点にするのが最短で、決算書などを共有済みのため審査の前提が伝わりやすい利点があります。地元の産業事情に通じた金融機関を窓口に選ぶと相談がスムーズです。
Q保証料や利子は本当に県が負担してくれるのですか?▼
奈良県制度融資は「県が利子と保証料の一部または全部を負担する」ことで負担軽減を図る制度ですが、負担の度合いはメニューや要件によって異なります。全額負担される区分もあれば一部負担にとどまる区分もあるため、自社がどの区分に該当しどれだけ負担が軽くなるかは、金融機関または奈良県信用保証協会・奈良県地域産業振興センター金融・経営支援課で個別に確認してください。
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