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経営者保証なし融資の上乗せ保証料補助|2026年3月までの活用タイミング

公開: 2026-06-05

経営者保証を外す代わりに保証料率を0.25%または0.45%上乗せする「事業者選択型経営者保証非提供制度」は、上乗せ分の一部を国が補助する時限措置とセットだ。補助率は申込時期で逓減し、2026年3月末までの申込なら0.10%補助、それ以降は0.05%に下がる。コストを抑えて経営者保証を外すなら申込タイミングが鍵になる。

ポイント

この記事のポイント

上乗せされる保証料率

要件(3)①②の両方を満たす場合は所定保証料率に0.25%上乗せ、いずれか一方のみ満たす場合または設立後2事業年度の決算がない場合は0.45%上乗せ

出典: 中小企業庁「保証料率の上乗せにより経営者保証を提供しないことを選択できる信用保証制度等を開始します」(2024年3月15日)https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2024/240315.html

国による保証料補助の補助率(時限措置)

令和6年3月15日〜令和7年3月31日申込:0.15%/令和7年4月1日〜令和8年3月31日申込:0.10%/令和8年4月1日〜令和9年3月31日申込:0.05%

出典: 埼玉県信用保証協会「事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)」https://www.cgc-saitama.or.jp/system/system37.html

制度の取扱開始日

2024年(令和6年)3月15日から保証申込の受付を開始

出典: 東京信用保証協会「事業者選択型経営者保証非提供制度について」https://www.cgc-tokyo.or.jp/institution/guideline_2024/jigyoshasentakugata_20243015.html

正式名称

保証制度本体は「事業者選択型経営者保証非提供制度」、国補助とセットの制度は「事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)」

出典: 中小企業庁「経営者保証」ページ https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/keieihosyou/index.html

上乗せ保証料補助とは何か:経営者保証を外すコストを国が肩代わりする仕組み

事業者選択型経営者保証非提供制度は、信用保証付融資において、一定の要件を満たす中小企業者が「保証料率の上乗せ」を条件に経営者保証を提供しないことを選択できる制度で、2024年3月15日から保証申込の受付が始まった。経営者保証を外す対価として、信用保証協会所定の保証料率に上乗せが発生する。上乗せ幅は要件の充足状況で2段階に分かれ、財務要件(債務超過でない/2期連続で減価償却前経常利益が赤字でない)の両方を満たせば0.25%、いずれか一方のみ、または設立後2事業年度の決算がない場合は0.45%となる。この上乗せ分は経営者にとって純粋な追加コストだが、改革プログラムでは事業者負担を軽くするため、上乗せ保証料の一部を国が補助する時限措置(事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度=国補助制度)が併走している。つまり「保証を外す=上乗せでコスト増」という負担を、補助でどこまで圧縮できるかが活用の中心論点になる。

補助率は時間とともに下がる:2026年3月末申込が0.10%補助のラインになる

国補助のポイントは、補助率が固定ではなく申込時期で段階的に逓減する設計になっていることだ。令和6年3月15日から令和7年3月31日までの申込分は0.15%、令和7年4月1日から令和8年3月31日までの申込分は0.10%、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの申込分は0.05%が国により補助される。すでに0.15%補助の期間は終了しており、現時点(2026年6月)で受けられるのは「令和8年(2026年)3月31日までの申込で0.10%」または「令和9年(2027年)3月31日までの申込で0.05%」の枠だ。早く申し込むほど補助が手厚く、待つほど実質負担が増える構造になっている。たとえば0.25%上乗せのケースで0.10%補助を受けられれば実質の上乗せ負担は0.15%まで下がるが、補助が0.05%に切り替わると実質0.20%になる。同じ制度でも申込が1年遅れるだけで負担が変わるため、経営者保証を外す意思があるなら、補助率が高い枠が残っているうちに金融機関へ打診を始めるのが合理的だ。

上乗せ率と補助率を組み合わせた実質負担の考え方

実質負担は「上乗せ率マイナス補助率」で概算できる。財務要件を両方満たし0.25%上乗せとなる企業が、補助率0.10%の枠で申し込めば実質の上乗せ負担は0.15%相当だ。一方、財務要件が片方しか満たせず0.45%上乗せとなる場合は、同じ0.10%補助でも実質0.35%相当の負担が残る。つまり「補助を取りに行く」前に、自社が0.25%区分か0.45%区分かを決算内容から見極めることが、コスト圧縮の出発点になる。具体的な保証料率は協会所定の料率(信用力に応じた区分)に上乗せされるため、最終的な料率は所管の信用保証協会への照会で確定させる必要がある。

0.25%区分を取りに行く:利用要件と決算前の準備

コストを最小化する実務の核心は、上乗せ幅の小さい0.25%区分を狙えるよう決算内容を整えることにある。制度の利用要件は、(1)過去2年間で決算書等を申込金融機関の求めに応じて提出していること、(2)直近決算で代表者への貸付金等がなく、役員報酬等が社会通念上適切な範囲を超えていないこと、(3)直近決算で債務超過でない、または直近2期連続で減価償却前経常利益が赤字でないこと、(4)上記要件を継続する旨の誓約書を提出すること、(5)上乗せを条件に経営者保証を提供しないことを希望していること、が基本となる。このうち上乗せ幅を左右するのが(3)の財務要件で、「債務超過でない」と「2期連続で減価償却前経常利益が赤字でない」の両方を満たせば0.25%、片方だけなら0.45%だ。代表者貸付金の解消や役員報酬の適正化は決算を締める前に着手しないと間に合わないため、決算期の数か月前から税理士と論点を共有しておくことが、上乗せ幅を1段階下げる現実的な打ち手になる。

申込の入口は取扱金融機関:銀行担当者への伝え方

本制度は信用保証協会の保証付融資の枠組みで動くため、申込の入口は取扱金融機関(メインバンク等)になる。経営者保証を外したい旨と、事業者選択型経営者保証非提供制度・国補助制度の利用を希望する旨を担当者に明示し、自社が財務要件のどちらに該当するか(0.25%区分か0.45%区分か)を一緒に確認するのが実務的だ。あわせて、ガイドライン3要件を満たして上乗せなしで保証を外せないかも並行で打診すると、上乗せコスト自体を回避できる可能性が残る。経営者保証の解除全体の流れは /guide/manageguarantee-reform-program を、廃業時に保証債務を整理して再起する道筋は /guide/withdrawal-personal-guarantee-2026 を参照されたい。

FAQ

よくある質問

Q上乗せ保証料補助とは何の制度ですか?
A

経営者保証を外す代わりに保証料率を上乗せする「事業者選択型経営者保証非提供制度」において、上乗せされた保証料の一部を国が肩代わりする時限措置のことです。正式には事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)と呼ばれ、経営者保証を外す際のコスト負担を軽くする目的で設けられています。

Q上乗せされる保証料率はどのくらいですか?
A

要件(3)の財務要件(債務超過でない/2期連続で減価償却前経常利益が赤字でない)を両方満たせば所定の保証料率に0.25%、いずれか一方のみ、または設立後2事業年度の決算がない場合は0.45%が上乗せされます。最終的な保証料率は信用力に応じた協会所定の料率に上乗せされるため、所管の信用保証協会への照会で確定します。

Q2026年3月までに申し込むと補助率はどうなりますか?
A

令和7年4月1日から令和8年(2026年)3月31日までの申込分は0.10%が国により補助されます。令和8年4月1日以降、令和9年3月31日までの申込分は0.05%に下がるため、同じ制度でも申込が遅れるほど実質負担が増えます。補助率が高い枠が残っているうちの申込が有利です。

Q補助を受けると実質の上乗せ負担はいくらになりますか?
A

実質負担はおおむね「上乗せ率マイナス補助率」で見積もれます。0.25%上乗せで0.10%補助を受ければ実質0.15%相当、0.45%上乗せで0.10%補助なら実質0.35%相当が残ります。自社が0.25%区分か0.45%区分かで負担が大きく変わるため、まず財務要件の充足状況を確認することがコスト圧縮の出発点です。

Q制度を使うための要件は何ですか?
A

過去2年間で決算書を金融機関に提出していること、直近決算で代表者貸付金がなく役員報酬が適正であること、債務超過でないか2期連続で減価償却前経常利益が赤字でないこと、継続誓約書を提出すること、上乗せを条件に経営者保証を提供しないことを希望することが基本要件です。詳細は所管の信用保証協会で確認してください。

Qどこに申し込めばよいですか?
A

本制度は信用保証協会の保証付融資の枠組みで動くため、申込の入口は取扱金融機関(メインバンク等)です。経営者保証を外したい旨と本制度・国補助制度の利用希望を担当者に伝え、自社が0.25%区分か0.45%区分かを一緒に確認します。ガイドライン3要件で上乗せなしに外せないかも並行で打診すると上乗せコスト自体を避けられる場合があります。

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