医療・介護が融資を探す前に見るポイント
- 向いている銀行
- 医療専門部門を持つ都市銀行(みずほ・三菱UFJ等)・地方銀行、日本政策金融公庫の医療・福祉向け融資が候補。医師・歯科医師向けの専門融資(開業融資・機器ローン)を提供する金融機関も条件を確認する。
- 主な資金使途
- 医療機器・設備購入(設備資金)、クリニック・施設の開業・移転工事(長期資金)、電子カルテ・DX投資(IT資金)、スタッフ採用・研修費(運転資金)。
- 審査のポイント
- 患者数・レセプト件数の推移と地域の診療圏人口。人件費率。介護は稼働率・入居率・職員離職率。理事長(院長)の個人信用情報も確認される。
医療・介護の融資ポイント
向いている銀行
医療専門部門を持つ都市銀行(みずほ・三菱UFJ等)・地方銀行、日本政策金融公庫の医療・福祉向け融資が候補。医師・歯科医師向けの専門融資(開業融資・機器ローン)を提供する金融機関も条件を確認する。
主な資金使途
医療機器・設備購入(設備資金)、クリニック・施設の開業・移転工事(長期資金)、電子カルテ・DX投資(IT資金)、スタッフ採用・研修費(運転資金)。
審査のポイント
患者数・レセプト件数の推移と地域の診療圏人口。人件費率。介護は稼働率・入居率・職員離職率。理事長(院長)の個人信用情報も確認される。
必要書類
法人決算書(医療法人)または個人の確定申告書、レセプト請求書、医師・歯科医師免許証、医療機器購入の見積書。開業の場合は事業計画書と診療圏分析。
注意点
診療報酬・介護報酬の改定リスクがある。法人化前後の売上変化の説明準備が必要。医療法人設立には厚生労働省の認可が必要で時間がかかるため、資金調達は早めに動く。
金利確認の観点
医療・介護向け融資は、開業資金か医療機器購入か、担保・保証・返済期間の設定で条件が変わる。公式の商品条件と基準金利を確認し、診療圏分析・レセプト見込み・設備見積書を添えて比較する。
医療・介護に向いている銀行
「新規開業・スタートアップ支援資金」(2024年4月に旧新創業融資制度を統合)は新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の事業者を対象とし、融資限度額7,200万円。担保・保証人は希望を伺いながら相談する方式で、無担保・無保証人での対応も可能。事業計画書の内容・経営者の資質を評価する審査方式で、政府系創業融資の代表例。
商工中金の融資対象は、株主である中小企業団体とその構成員が中心で、共同出資会社、海外現地法人、事業承継予定者などの相談にも応じる。相談時点で組合員でなくても相談できるが、融資時点では構成員等となる必要がある。新規融資の相談は最寄りの本・支店へ電話し、営業日の9時から17時に受け付けるため、自社の組合との関係と資金使途を先に確認したい。法人口座開設は登記事項証明書(作成後6カ月以内の原本提示)と取引担当者の本人確認書類が必要で、所定の資料の提出を求められる場合がある。
「創業支援ローン〜起業のとびら〜」は独立・新規開業者向けの専用商品。農業・畜産・建設など岩手の主力産業に精通した担当者が在籍し、業種固有の季節的資金繰りや収穫期の運転資金需要を考慮した審査スタンスを持つ。地方銀行として都市銀行より中小企業向けの対応が積極的。
「77ニュービジネス支援資金」は新規創業から創業後5年以内を対象に運転資金10年・設備資金15年の長期融資を提供。宮城県信用保証協会との連携があり、創業専用相談窓口を設けており、業歴が浅い段階でも融資相談への入口が広い。
常陽ビジネスローン「クイックJ」は決算書1期・自己資本または税引後当期利益のいずれかプラスで申込可能で、担保・第三者保証は不要。法人設立1年以上から対象で、ネット/FAXで申込みすると3営業日以内に仮審査結果が回答される。通常の地方銀行より間口が広い設計。法人口座開設はWEB申込みに対応し、当行と取引がない茨城県内本店法人が対象(通帳発行のない事業用普通預金口座に限る)。必要書類は履歴事項全部証明書・印鑑登録証明書(ともに発行後3カ月以内)、実質的支配者の確認資料(株式会社のみ)等で、申込から口座番号連絡まで2〜3週間程度を要する(年末年始や追加確認がある場合はさらに時間を要する)。
「しずぎんビジネスクイックローン」は担保・事務手数料不要で静岡銀行の口座開設と同時申込が可能なため業歴の縛りが緩く、担保力が限られる創業期の法人でも申込みへの入口が広い。スルガベルト地域の輸送機器・精密機械・食品加工など静岡の主要製造業に精通した担当者が在籍し、設備投資から運転資金まで業種に合わせた融資設計を提供している。法人口座開設には、法人の登記事項証明書・印鑑証明書、来店者の本人確認書類(運転免許証等)、事業内容確認のための定款、実質的支配者確認資料(議決権保有比率25%超の場合は株主名簿等)の原本提示が必要。
よくある質問
Qクリニック開業に必要な資金と調達方法を教えてください▼
クリニック開業資金は診療科・立地・内装・医療機器の内容で大きく変わります。日本政策金融公庫や医療専門融資を扱う金融機関が候補になり、自己資金の準備状況、医師時代からの口座取引、診療圏分析は計画の実現性を説明する材料になります。
Q介護施設の設立・拡充に使える融資制度はありますか?▼
はい。日本政策金融公庫の「福祉貸付」は介護施設の設立・増改築に利用でき、金利が低く返済期間も長い(最大20年)のが特徴です。また、社会福祉法人格を持つ法人向けには独立行政法人福祉医療機構(WAM)の融資制度もあります。
Q医療機器リースと融資どちらがお得ですか?▼
リースは頭金不要・税務上の処理が簡単なメリットがありますが、総支払額は融資より高くなる場合があります。CTやMRIなど高額機器は、融資・設備ローン・リースの総支払額、保守費用、更新予定を並べて比較します。資金繰りを温存したい場合と保有したい場合で判断軸が変わります。
※ 制度名・金額は目安です。最新情報は公式情報でご確認ください。
この業種に向いている銀行
りそな銀行
りそな銀行の法人融資は、オンライン型の活動力、不動産購入ローン、制度融資・信用保証協会保証付貸出、サステナビリティ関連ファイナンスを入口として整理できる。活動力はWEB申込で仮審査し、法人は決算書2期分、履歴事項全部証明書、代表者本人確認資料を用意するため、直近決算・登記・代表者情報を先にそろえると相談が進めやすい。審査条件にはアイフル保証、信用保証協会利用対象業種、当社グループとの融資取引がないこと、取引停止処分の有無などが明記される。不動産購入ローンは収益物件の購入・修繕・借換が対象で、物件概要書や賃料資料を用意してオンラインで仮審査に進む。なお融資に先立ち必要となる法人口座の新規開設もWEB申込で完結でき、履歴事項全部証明書(発行後3か月以内)、取引担当者の本人確認書類、実質的支配者の確認書類(実質的支配者情報一覧・法人税確定申告書の別表二・株主名簿等のいずれか)の提出が必須で、審査受付から審査完了まで1〜2週間程度を要する。WEB完結対象者は書類準備とお客さま情報入力の後、取引担当者の自撮り撮影による本人確認、審査結果連絡と申込書の返送・電子契約を経て口座開設が完了する。
京都銀行
創業資金の借入や助成金の相談は、取引店、最寄り店、または京都経済センター内のきぎょうサポートオフィスで受け付けている。同オフィスは来店予約か創業相談シートの電子メール送付を案内している。創業計画書には、創業動機、商品・サービス、販売・仕入計画、体制、運転・設備資金、収支計画などを記載する。
みなと銀行
みなと銀行の法人向け資金調達ページでは、シンジケートローン、私募債、環境対応融資、みなとTKCローン、みなとアグリサポートローン、オーダーメイド型事業サポートローン、神戸医療産業都市成長支援貸付、創業者向けローンなどを案内している。みなとTKCローンは対象法人・金額・期間・必要書類が明示され、創業者向けローン「船出」は日本政策金融公庫との同時申込みを条件に創業期の運転・設備資金を扱う。
但馬銀行
但馬銀行は法人向けに、たんぎん創業サポートローン、たんぎん経営革新サポートローン、たんぎん開業医サポートローン、たんぎん機械担保ローンを案内する。創業サポートローンは創業予定または創業初期の法人・個人事業主が対象で、運転・設備資金に対応する。経営革新サポートローンは承認済みの経営革新計画に沿う資金を対象とし、計画書や直近3期分の決算書などを確認して審査する。
南都銀行
奈良県を地盤とする地方銀行で、県内の中小企業・農業関連・観光業への法人融資に長年の実績を持つ。奈良県の主要産業である伝統工芸・農業・観光業をはじめ、建設業・医療介護分野への事業資金融資にも対応している。地域の企業との長期的な取引関係を大切にしており、経営課題の相談から資金調達まで一体的にサポートする姿勢が特徴。信用保証制度を活用した融資にも積極的で、担保力が限られる中小企業や創業期の企業でも相談しやすい。ただし融資規模には大銀行ほどの大型化は難しく、奈良県内の中小規模の法人に最適化された金融機関と言える。
東邦銀行
福島県を本拠地とする地方銀行で、製造業・農業・建設業・医療福祉など福島県の多様な産業への法人融資を手がける。東日本大震災・原発事故からの復興支援融資の経験を持ち、事業再建・新規設備投資への資金調達相談に対応してきた実績がある。福島県内の中小企業から中堅企業まで幅広く対応し、設備投資融資・運転資金・不動産担保融資など多様な融資形態を提供。審査は事業実態と事業継続性を重視しており、地域の産業構造を熟知した担当者が融資相談から実行まで一貫してサポートする。福島県の制度融資・信用保証との連携も積極的で、担保不足の中小企業でも資金調達の選択肢を広げやすい体制が整っている。法人口座の開設は本支店窓口への来店が必須で、インターネット支店では法人や事業を営むための口座開設に対応していない。開設時は届出印、履歴事項全部証明書または印鑑登録証明書、来店者本人の公的本人確認書類の持参が必要である。
群馬銀行
群馬銀行は群馬県を地盤とする有力地方銀行で、製造業・建設業・医療介護など多様な業種への法人融資に実績がある。関東内陸部の産業集積を反映して、自動車関連・電子部品・食品製造業への設備投資融資に強みを持つ。中小企業・中堅企業向けの融資メニューが充実しており、運転資金から大型設備資金まで幅広い資金調達ニーズに対応する。財務内容・事業計画の実現性・経営者の資質を重視した審査が行われ、成長性のある企業には積極的な支援姿勢を示す傾向がある。群馬県内だけでなく関東圏全体で事業を展開する中小企業にも対応できる体力を持つ。
香川銀行
香川銀行は香川県高松市に本店を置く第二地方銀行で、トモニホールディングス傘下として徳島大正銀行と経営統合している。法人向け融資では、新たに事業を開始する個人や創業後3年未満の事業者向けの「かがわ創業・第二創業対策融資」(20百万円以内)、ベンチャーや農商工連携・6次産業化に取組む事業者向けの「かがわ新事業サポート融資」、補助金交付決定先等を対象とした「かがわ事業サポートつなぎ融資」(1億円以内)、自社株式・事業用資産の承継を目的とした「かがわ事業承継対策融資」、医療・介護関連施設の新規開業を支援する「香川医療・介護開業サポートローン」(設備資金20億円以内、最長25年)を公式に案内している。担保・保証は多くの商品で案件ごとの個別相談としており、具体的な審査日数は公式サイト上に明記されていない。
おかやま信用金庫
おかやま信用金庫は岡山市を中心に展開する信用金庫で、岡山県内の中小企業・小規模事業者への法人融資を主な業務としています。製造業・建設業・医療福祉など岡山県の主要産業を幅広くカバーしており、各業種の資金需要に精通した担当者が対応します。担保・保証人の有無だけで判断せず、事業の継続性や経営者の返済意欲も審査要素に含める地域密着の審査スタイルが特徴です。創業直後から一定の事業実績を持つ法人まで、事業資金・設備資金・運転資金いずれの融資相談にも対応しています。岡山県内での事業基盤を持つ中小企業に向いた金融機関です。
富山信用金庫
富山信用金庫は富山市を中心に展開する信用金庫で、富山県内の中小企業・小規模事業者の法人融資ニーズに応えています。富山県は製造業の集積地として知られ、医薬品・機械・化学品製造業への融資に精通しています。地域産業の実情を熟知した担当者による審査が特徴で、財務内容だけでなく事業の継続性や地域経済への貢献を重視します。設備資金・運転資金・事業承継に関連する資金調達まで幅広く対応しており、富山県内で事業を行う製造業・建設業の法人が主な融資対象となっています。創業期の中小企業でも事業計画の内容次第で法人融資の審査を受けることができます。
佐賀銀行
佐賀銀行は佐賀県を地盤とする地方銀行で、九州北部エリアの中小企業・中堅企業の法人融資を幅広く手がけています。農業(有機農業・佐賀牛等)・食品加工・製造業・建設業など佐賀県の主要産業に精通した融資体制が整っており、農業法人や食品製造業への設備資金・運転資金融資に実績があります。信用金庫よりも融資規模の大きい案件にも対応可能で、事業拡大期の中堅企業が大型設備投資や事業承継のための資金調達を検討する際にも相談できる金融機関です。福岡・長崎・熊本など九州各県との取引にも対応しており、九州エリアでの事業展開を進める法人に向いています。