コベナンツ(Covenants)とは、融資契約に盛り込まれる財務・行動上の制限条項です。借り手企業が一定の財務水準を維持することを約束し、違反した場合は銀行が一括返済請求や金利引き上げができる権利を持ちます。
コベナンツの種類
①財務コベナンツ(財務制限条項)
▸自己資本比率の維持(例:15%以上を維持すること)
▸インタレストカバレッジ比率の維持
▸債務超過にならないこと
▸一定以上の経常利益の維持
②アファーマティブコベナンツ(肯定的条項)
▸財務諸表の定期的な提出義務
▸重大な経営変化の通知義務
③ネガティブコベナンツ(否定的条項)
▸追加借入の制限(一定額以上の借入には事前承認が必要)
▸担保提供の制限
▸重要資産の売却制限
中小企業への影響
中小企業の融資ではシンジケートローン形式でなくても、地方銀行・信用金庫がコベナンツに相当する条項を契約書に盛り込むケースが増えています。特に「自己資本がマイナスになった場合」「経常赤字が2期連続した場合」などの条項が見られます。
コベナンツ違反時の対応
コベナンツに違反した場合(Covenant Breach)でも、直ちに一括返済を求められるケースは少なく、まず金融機関との協議・猶予申請が行われます。財務改善計画の提出・担保の追加提供などで対応することが多いです。
経営者へのアドバイス
融資契約書に含まれるコベナンツを必ず読み、維持すべき財務水準を把握しておくことが重要です。見落としによるコベナンツ違反は深刻な問題になりえます。