元金据置期間(グレースピリオド)とは、融資実行後の一定期間、元金の返済を猶予する仕組みです。据置期間中は利息のみを支払い、元金の返済は据置期間終了後に開始します。
活用が有効なケース
ケース理由
創業直後売上が軌道に乗るまでの資金繰りを軽減
設備投資後新設備の稼働・収益化までの時間を確保
季節性事業繁忙期の前に投資し、繁忙期の売上が入る時期に元金の返済開始を合わせる
M&A直後統合シナジーが出るまでの期間を確保
元金据置のコスト
据置期間中も利息は発生し続けます。元金据置を長くすると:
①据置期間中の利息負担が続く
②元金返済開始後の月々の返済額が大きくなる
③総支払利息(トータルコスト)が増加する
設定できる期間の目安
据置期間の上限は、制度・金融機関ごとに異なります。日本政策金融公庫(国民生活事業)の各制度の案内ページでは、据置期間は次のとおりです。
▸一般貸付:設備資金は据置期間2年以内、運転資金は据置期間1年以内
▸新規開業・スタートアップ支援資金:設備資金・運転資金とも据置期間5年以内
民間の金融機関では、事業計画の収益化の時期に合わせて相談します。
申込・交渉での使いどころ
据置を希望する場合は、据置終了後から返済開始までを月ごとの資金繰り表にして、売上が立つ時期と返済額が重ならないかを確認します。申込書では「据置中に何を行い、いつからどの収入で返済するか」を事業計画と同じ時系列で説明してください。期間だけを長く求めるのではなく、据置なしの場合と終了後の返済額も並べて相談すると、資金繰りへの影響を判断しやすくなります。