ファクタリング(factoring)とは、企業が持つ売掛金(未回収の請求書)を専門のファクタリング会社に売却し、入金日より前に現金を受け取る資金調達手法です。
仕組み
1.A社がB社に100万円の商品を販売し、翌月末払いの請求書を発行
2.A社はこの請求書(売掛金)をファクタリング会社に売却
3.ファクタリング会社は、手数料を差し引いた代金をA社に支払う(手数料の額は会社・契約ごとに異なる)
4.翌月末、B社が支払う100万円がファクタリング会社に渡る(渡り方は2社間・3社間などの形と契約で異なる)
銀行融資との主な違い
比較項目ファクタリング銀行融資
負債になるかならない(売却。買い戻しの取り決めがある場合は扱いが異なる)なる(借入)
審査基準売掛先の信用力申請企業の信用力
現金化までの期間会社・契約ごとに異なる金融機関・融資ごとに異なる
コスト手数料(会社・契約ごとに異なる)金利(金融機関・契約ごとに異なる)
決算書への影響売掛金が減る(売掛債権の売買の場合)借入が増加
2社間ファクタリングと3社間ファクタリング
▸2社間:A社とファクタリング会社の2者で行う形
▸3社間:売掛先(B社)も関わる形(関わり方は会社・契約ごとに異なる)
金融庁の案内では、どちらもファクタリングの一つとして扱われています。契約によっては、A社がB社から集金してファクタリング会社に渡します。手数料は、どちらの形でも会社・契約ごとに異なります。
活用場面
▸銀行融資審査が間に合わない急ぎの資金調達
▸創業期で銀行融資が受けられない段階の資金確保
▸決算書をきれいに保ちたい(借入を増やしたくない)場合
▸売掛先企業が大企業で信用力が高い場合
注意点
金融庁は、高額な手数料を支払うと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性があると注意を呼びかけています。ファクタリングを装って、貸金業登録のない業者が違法な貸付けを行う例があることも、金融庁が案内しています。債権の売買の契約でも、経済的に貸付けと同じ働きをするものは貸金業に当たるおそれがあります。金融庁はその例として、集金をA社に任せたうえで、集金できなかったときにA社が債権を買い戻す取り決めを挙げています。まず銀行融資・当座貸越を検討し、それらが難しい場合の補完手段として位置づけるのが賢明です。