債務償還年数とは、企業が現在の利益水準を維持した場合、有利子負債(借入金・社債など)を全額返済するのに何年かかるかを示す財務指標です。金融機関が返済能力を見るときに使う指標の一つです。
計算式
債務償還年数(年)= 有利子負債 ÷(経常利益 + 減価償却費)
「経常利益+減価償却費」はキャッシュフローの近似値として使われます。
計算例
→ 8,000 ÷(600+200)= 10.0年
判断基準
何年で区切って見るかは、金融機関ごとに異なります。公表されている基準の例では、中小企業の事業再生等に関する研究会の「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」(令和8年3月一部改定)が、事業再生計画の終了年度に有利子負債の対キャッシュフロー比率(債務償還年数に近い考え方の比率)を概ね10倍以下にする内容を求めています。これは経営を立て直す計画の到達点の基準で、新しい融資の審査の線ではありません。経常利益と減価償却費の合計がマイナスのときは、年数を計算できません。
改善方法
業種による違い
設備の多い業種は借入が大きくなりやすく、年数も長くなりがちです。上のガイドラインも、業種特性や固有の事情などの合理的な理由があれば、10倍を超える計画を排除しないとしています。年数が長い場合は、業種の事情と返済の見通しを説明できるようにしておきます。
注意点
「今期の数字」だけでなく、過去3〜5年の推移を示すことが重要です。数年前は高かったが改善傾向にある場合は、その経緯を説明できると審査担当者に好印象を与えます。
出典:https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/sme-gl/sme-guideline_202603.pdf